2013年4月7日日曜日

真実は隠されている。「放課後ライトノベル」第116回は『暗号少女が解読できない』で彼女のヒミツを解読

。 『説明すると長くなりますが、さっきの告白はぜんぶ嘘です。ごめんなさい』  ……これは酷い。  さらに手紙を見れば,「ヒントは服」「気づくことができるでしょうか?」「頑張って考えてみてくださいね」「真実は隠されています」などという怪しげな文字列が……。そう,この手紙はラブレターではなく,暗号文だったのだ! ●最初からあとがきまで暗号尽くしなこの一冊  というわけで,本作は世にも珍しい暗号解読を題材にしたライトノベルだ。西村が最初に渡された暗号文を無事解読すると,沢渡さんは大喜び。それからも彼女は,ニコニコと笑顔を絶やさず次々と暗号を作り出しては,西村を暗号の世界に引きずり込もうとする。  しかも普通に暗号を自作してくるばかりではなく,学校の黒板に謎の怪文を残す「カイブン様の呪い」の正体を探るために夜の学校に忍び込んだり,FF11 RMT,デートの約束をしていたはずなのに姿を一切見せず,西村の行く先々にメッセージカードを残していったり,さらに手作りのお弁当までが暗号になっていたりと,手の込んだ真似をする。  作中に登場する暗号は,解くのに特別な知識を要するわけではなく,ドラクエ10 RMT,答えを教えられれば「なるほどね」と思わず膝を打つような内容になっている。とは言え,頭の中だけで考えるとこんがらがったりもするので,真面目に沢渡さんの暗号に挑戦したい人はノートに問題文を写したりしながら挑戦するといいだろう。  本作は短編形式で成り立っており,一話につき一つ,主要な暗号文が登場するのだが,毎回ただ暗号を解読するだけで終わらず,そこからもう一捻り加えていくという展開が面白い。また,作者の暗号文に対する思い入れはかなり強く,本編だけでなくあとがきにまで暗号文を仕込んでくるほどだ。このペースで暗号を消費していったら,果たして次回作でのネタが残るのだろうかと思わず心配になってしまう。 ●解くのは暗号だけではない,さらにその先を目指すのだ  ここまでの紹介を読んで,「暗号とかあんまり興味ないし……」と気乗りしない人もいるかもしれない。筆者自身もその一人で,「レイトン教授シリーズをプレイして,ちょっと答えに詰まっただけで即座にネットで攻略情報を調べるようなこらえ性のない人間には,暗号解読など無理じゃないだろうか」と思っていたのだが,そんな理由で本作を読まないのは大変もったいないと気づかされた。なぜなら本作はラブコメとしても非常に面白いのだ。  本作の大まかな内容は「気弱な主人公が,饒舌で押しが強く,やや露出癖があるヒロインに振り回される」という,ある意味ベッタベタな内容である
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